2019年ベスト映画

20位『i-新聞記者ドキュメント-』(森達也

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i  (Japan)

"怖くて正しい"一人の人間にヘナチョコの嘘つきどもが追い詰められていく痛快さよ!森達也覚醒の一作。

 

 

19位『よこがお』(深田晃司

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A Girl Missing  (Japan,France)

キャラクターと役者に齟齬を感じるものの、ギリギリと音を立てながらゆっくりとコメディに変貌していく構成のフレッシュさに目を奪われた。文字通りシリアスな世界の"横顔"を目撃する。

 

 

18位『蜘蛛の巣を払う女』(フェデ・アルバレス

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The Girl in the Spider's Web  (America,Sweden)

淀みなく流れるアクション設計にほれぼれする。人の動きを鈍らせるのはまぎれもなく過去なんだなと。

 

 

17位『ルディ・レイ・ムーア』(クレイグ・ブリュワー

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Dolemite Is My Name  (America)

明るすぎる!!!こういう人になりたい!!!!!

 

 

16位『ディリリとパリの時間旅行』(ミッシェル・オスロ

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Dilili à Paris  (France,Germany,Belgium)

世界を解放するアニメーションの底力。未来の子どもたちに「なりたいものになれる」って胸張って言えないでどうする!!!

 

 

15位『マーウェン』(ロバート・ゼメキス

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Welcome to Marwen  (America)

ここ数年深刻に分裂症に悩んでいるが、妄想に溺れてもいい、そのかわり現実は望むな、とはっきり突きつけてくれる映画には出会わなかった。そのバランスに安心する。ありがとうゼメキス。

 

 

14位『松永天馬殺人事件』(松永天馬)

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The Case of Matsunaga Tenma  (Japan)

もはや映画というかイベント。見た後必ず得した気分になれるという意味ではもっとも面白さが保証された映画かも。

  

 

13位『シャザム!』(デヴィッド・F・サンドバーグ

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Shazam!  (America)

いつだってヒーローは子どもたちのもの。横取りしようとする大人は凹まされて然るべし。

 

 

12位『お嬢ちゃん』(二ノ宮隆太郎

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Minori  (Japan)

思ったより人は自分のことを見ている。その視線に気づいてしまったらもう、今までのようには生きられない。ああ、つらい。

 

 

11位『ブラインドスポッティング』(カルロス・ロペス・エストラーダ

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Blindspotting  (America)

俺はお前を殴らない。でも怒っている!怒っているんだ!

 

 

10位『X-MEN: ダーク・フェニックス』(サイモン・キンバーグ)

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X-Men: Dark Phoenix  (America)

単体では傑作なのにシリーズファンからは総スカンという「エンドゲーム」の逆転現象。たしかに蛇足でしかないんだけど、終盤の闇夜にまぎれる列車アクションは涙が出るほどかっこよかった。理由なく殺し合うのもX-MENらしいっちゃらしいし、あらゆる面で「美しい破滅」を体現してる。

 

 

9位『ゴーストランドの惨劇』(パスカル・ロジェ

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Ghostland  (Canada,France)

観客が飽きる一歩手前でちゃぶ台をひっくり返す忙しなさがかえって怖い。ミソジニー的価値観かと言われたらわりとそうだと思うけど、それをどう受け止めるかは観客に開かれている。

 

 

8位『パドルトン』(アレックス・レーマン

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Paddleton  (United States)

Netflixオリジナル。あまりにも切ない。自分にはとうてい受け止めきれないであろう巨大な喪失。明日ちゃんとご飯を食べるだろうか。君のいない朝に光を。

 

 

7位『ホットギミック ガールミーツボーイ』(山戸結希)

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Hot Gimmick  (Japan)

山戸さんの言う「女の子の解放」を描くのにここまで大量のモラハラ男を投入する必要はあったのかという疑問はいまだに残るが、こんがらがった頭の中にこんなイメージの洪水をぶち込まれたら立ってられない。この世のバグ。脳が破壊される。

 

 

6位『ダンスウィズミー』(矢口史靖

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Dance With Me  (Japan)

「生きることの恥ずかしさ」との戦い。ぎこちなく動く身体もまとわりつく好奇の目も全部引きつれて未来へ。

やしろ優のキャラクターが好きすぎる。こういう人間に出会いたくて映画見てるなって思った。

 

 

5位『7月の物語』(ギヨーム・ブラック)

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Contes de juillet  (France)

原題が「物語=Contes」なように、終わりのないコントを見ている気分になってくる。思い出に変わる前のヒリヒリした時間。

 

 

4位『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(クエンティン・タランティーノ

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Once Upon a Time in Hollywood  (America,United States)

最高!タランティーノで一番好き。 楽しかった記憶が長い時間をかけて仄悲しいオーラをまとっていく感覚の再現とでもいうか。

クライマックスのある描写に関しては今年の「あの事件」をフラッシュバックした人も多いんじゃないだろうか。

 

 

3位『バーニング 劇場版』(イ・チャンドン

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버닝  (Korea)

原作からのアレンジが見事。

バカで貧乏で思い込みが強いときたらもう人生詰んだのでは?という悲しい問いに真っ正面から向き合う力作。混乱の先に待ち受けるラストには思わず「よく頑張った!」と叫びそうになった。いや、何もよくはないんだけど。

 

 

2位『町田くんの世界』(石井裕也

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The View of the World by Machida  (Japan)

生身でやる意味がここにある。自分が思ったのと全然違う動きをしたり、自分が思ったのと全然違う声が出たり。そういう瞬間のひとつひとつが眩しくて、感動した。

 

 

1位『眠る虫』(金子由里奈)

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A Sleeping Insect  (Japan)

"音"を頼りに世界を捉えなおすニュータイプの幽霊映画。まるで初めて出会った気がしない。いまだにこの映画のリズムが身体の中に息づいてる。

ぜひ来年は単独公開を!もう一度心おきなく浸りたい。

 

 

 予告編まとめ

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